歴史

司馬遼太郎 『風神の門』 (上下・全2巻)(新潮文庫)

関ヶ原の合戦によって豊臣家が大坂城にとじこめられてしまった時期、伊賀の忍者の頭領、霧隠才蔵は人ちがいで何者かに襲われたことから、豊臣・徳川の争いに次第にまき込まれてゆく。
生来、いかなる集団にも属することを嫌った才蔵であったが、軍師真田幸村の将器に惹かれ、豊臣家のために奮迅の働きをし、ついには徳川家康の首をねらうにいたる。
大坂冬の陣に西上してくる徳川家康の首をねらうため、霧隠才蔵らは駿府城下に潜入し、徳川の忍者、風魔獅子王院たちと血闘をくりひろげる。
そして、駿府城内にしのび込んだ才蔵は、家康の寝所の天井裏に立つのだが……。

人間性を抹殺された忍者たちの中で、いかなる組織にも属さず、ただひとり人間らしく生きようとした才蔵の悲哀を通して、”忍び”の世界を現代の眼で捉えた長編小説。

| | コメント (0) | トラックバック (0)